2009年6月28日日曜日

Little Essay 0005 「遠い昔のバレンタイン」





今年もバレンタインがきました

遠い昔は その日が来ることを
心待ちにしていた自分がありましたが
今は ただ一つのイベントとして 
通り過ぎていくだけなのですね

いや それだけ時間が流れていった
ということなのでしょう

お陰さまで この年齢になるまで
人並みにそのイベントの恩恵を受けましたが…

例えば 突然もらうチョコレート
大変なインパクトがあるのですが
私の人生の中では
「突然のチョコレート」に遭遇したことは…
コホン… うむ あの一回だけです

しかし それは難しい選択でした

あの日 突然手渡されたチョコレート
しかし 私はそれを素直に喜べなかったのです
ごめんなさい というしかなかったのです…


今まで きっと何気なく話をしていただろう
その送り主と…
その日以来 話ができなくなりました
一線を越えたお付き合いをする相手ではなかった…
残念ながらそうでした

バレンタインを迎える度に
あの日を思い出します

ごめんなさい…  と言うしかなかった

この年齢になると いろいろとありますが
遠い昔の想い出です

君は今どうしているのでしょうか…

バレンタイン
チョコレートの祭典と化したそのイベントは
今年も静かに そして盛大に過ぎて行きました

私と同じ突然の遭遇に 良きも悪しきも
きっと今年も 様々なドラマがあったのでしょう


たくさんの 出会いや 別れたちに カンパイ…


Little Essay by Yasutomo Honna



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