窓から見渡す風景は一面の草原だった
よく君と来たペンションの一室に
ボクは今日一人でいる
数週間前…
風の便りに君が今日結婚すると聞いたとき
ボクはここのペンションを予約した
2Fの202号室
南向きの窓がある部屋
それがボク達のお決まりの部屋だった
二人分の料金を払い
二人分の食事も作ってもらった
二人分のワイングラスを用意してもらい
二人が好きだった音楽をリクエストした
顔なじみのペンションのオーナーは
その不思議な光景に
いつもと変わらぬ接待をしてくれた
夕方6:00…
君の結婚式が始まる時間
ボクはほどよく冷えたワインを抜き
君が住む北の町に向かって乾杯をした…
Little Essay by Yasutomo Honna
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