「シュワーーーッチ!」と背後から
ウルトラマンを真似てみせて
彼女を驚かせてみた…
そんなボクに
スペシューム光線をあびせかけて
驚きを隠そうと必死になっていた彼女…
そんな風景を思いだしながら
テーブルの上の写真立てを眺めている…
もうずいぶん前に写した写真だけど
二人の一番素敵な頃の写真だった
この写真立てを段ボールに入れると
全ての引越しの準備が終わる
そしてこの思い出の部屋ともお別れ…
いつか戻って来てくれるかも知れない
そう思い続けて2年経ってしまった
手紙も電話もない
ある日突然 彼女はボクの前から姿を消した
「別れるってどういう事なのかしらねぇ?」
笑いながら彼女は言った
「うーん 二度と会わないって事かな?」
ボクは何気なく答えた…
そんな懐かしい会話を思い出しながら
ボクはアパートに最後の鍵をかけた…
Little Essay by Yasutomo Honna
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