ボクがグラスを持ち上げた瞬間
キミは席を立った…
当然そうなると思っていたから
ボクはそのままグラスを口に運んだ
グラスの氷がカリンと音をたてて
ウィスキーを揺らし
少しだけ静かに時が止まった…
キミはしばらくの間
ボクを見つめていたようだが
最後に フッ と笑ったような気がした
足音がグラスの向こう側に
静かに消えて行くのを
ボクは目を閉じながら
ゆっくりゆっくり聞いていた…
Little Essay by Yasutomo Honna
とても小さな話です。 フィクション・ノンフィクション、それが事実であれ、空想であれ、ある一瞬を楽しんで切り抜いて書きこんでみます。今宵、おいしいお酒を傾けながら一緒に楽しみませんか?それでは「リトルエッセイ」の始まりです…。
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