国分寺に「アイ・ウォント・ユー」と言う店があつた
正式には I want you! 「アイウォンチュー」
この店は大学の同級生Nが開いた店だった
店内はジャズとタバコの煙で一杯
と言っても客はほとんどいないし 煙はNのものだった
昼間は学生をして 夜は店を開ける
でも赤字店舗だったから
昼間はよく別の店でバイトをしていた
不思議な話だ…
ボクらもボランティアでよく飲みに行ったが
助けに行くはずが ツケで飲んでしまう事が多かった
でもNは「やめてくれよー」などと言いながらも
いつも安くて旨い酒を飲ませてくれたし
流行のジャズを聞かせてくれた
そして その店も半年で潰れてしまい
Nに残ったのは 友達と 留年と 借金だけだった…
Little Essay by Yasutomo Honna
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